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2018年3月1日(木) 「文化を軸にした市政運営」って「文化で稼ぐ」ことなんだ(文化市民局)

3月になり1日、2月市会予算委員会の文化市民局質疑で、私なりに「文化」論と美術館使用料値上げ問題を質疑した。

 市長の予算説明はじめ最近よく聞くフレーズに「文化を基軸にした市政運営」がある。局の重点方針案のトップには「新たな経済的価値の創出」としている。その内容は「文化に対する戦略的投資を促し・・・新たな需要や経済的な付加価値を創出し、持続的な文化の発展と経済成長の好循環を生み出す」とある。そもそも昨年策定された国の文化基本戦略が「文化芸術資源の保存とともに活用を」であり、保存より活用に光が当てられている。その流れで「付加価値の創出」となれば保存のための財源の確保だけではなく「儲かる」ことに重点が置かれることになるのではないか。

 具体的に、今議会に提出された議案では、二条城の設置目的を改正して「保存と活用の全国モデルケースにする」として無料だった二ノ丸御殿観覧を有料にするとか、美術館条例の改正で閉館時間を一時間遅らせ中のレストランに客を呼び込むとか、使用料の大幅値上げで出品者や団体に負担を強いる一方で、市は収入を増やすものになっている。…
 このことを指摘すると担当局長は「重点方針のイの一番に、経済的付加価値の創出を打ち出している。本市の対応は国と軌を一にした取り組みである」とあけすけに認めたうえで、「保存から儲かるものへとの指摘は当たらない。国はしっかり保存すると言っている」との甘い認識。しかし国は文化財保護法改正の趣旨として「文化財を経済振興の核とする」との位置づけを明記しようとしている。まさに保護、保全から儲けのための活用に軸足を移そうとしている。その証に文化庁は京都移転を契機に庁内に「文化資源活用課」を新設することを明らかにしている。その狙いを見抜くことが肝要である。

 美術館使用料の値上げ提案に対して撤回を求めた。今議会には値上げ反対の請願・陳情が9団体・個人から出されている。その中には出品者や団体の実を切るような努力と悲鳴にも近い要望が込められている。それを紹介してどう受け止めるのか質したら、美術館副館長でもある担当部長は「使用料改定で団体の負担が増えるのはその通り」と認めつつも「別館は据え置く、展示方法を工夫すればリーズナブルに使える」と悲痛な声に耳を傾けない、感情を逆なですような答弁にあ然とした。
 そこで、「20%程度の値上げ、というが平均ではなく最低ライン。公募展の団体は新たに整備される4区画を使用し、2週間以上の展示会をおこなえば、現在81,000円の使用料がなんと160,000円と2倍になる」ことを指摘した。これでは従来の団体を追い出し、一部の富裕者しか使えなくなり、美術館本来の使命の放棄になる。憲法25条にある「健康で文化的な生活を営む権利、それを保証する自治体の責務」に反するものである。
 その指摘に対して担当部長は使用料が2倍になることを認めたものの「そのような例は28年度美術館を使用した130団体のうち10団体であり、レアなケースで規模の大きい団体である」と述べて「別館を利用してもらえれば今までの通り」と無責任な答弁。

 20%の値上げも2倍の値上げも団体にすれば負担は大きい。別館は据え置くといっても抽選に外れれば何の恩恵もない。値上げ提案の撤回・中止を強く求めたい。

(更新日:2018年03月05日)