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2018年3月9日(金) 予算委員会市長総括質疑で市長を追及

9日の予算委員会市長総括質疑の一日目。議員団からは樋口議員、山根議員、加藤議員、西村議員と私の5人がが登壇。私は最後に質問に立った。私は①予算案に占める投資的経費の増大と公共事業のあり方、②「文化で稼ぐ」市政運営と美術館使用料値上げの撤回、③原発ゼロと再生可能エネルギーの飛躍的拡大、をテーマに質問。質疑時間の半分は市長・副市長の「丁寧な」答弁に費やされたてヒヤヒヤしながらの質疑となった。団事務局に質問と答弁の要約をまとめていただいたので少々長いのですが紹介します。2~3日後には市議会のホームページでもアップされるのでご覧くださいませ。

〇来年度予算案「財政が厳しい」と言いながら投資的経費は870億円、前年度比200億円増、この10年間で最高額。主なものは市役所新庁舎整備、美術館整備、中央卸売市場第一市場、南部CC第二工場整備などそれぞれは必要な事業。しかし2016年、市長の選挙公約に基づく「京」プラン後期実施計画で掲げた5年間の中期財政収支見通しにおける2018年年度投資的経費見通し額は720億円であり、150億円もの乖離が生じている。財政部長は「5年という期間の詳細な事業を見込むことは困難」と説明しているが、中期見通し策定の際には「投資的経費について的確にコントロールしていく」と言っていた。150億円もの誤差があり、どこが「的確にコントロール」されているのか。なんのための「財政見通し」なのか。財源不足を強調しながら財政規律がない。
(→植村副市長)中期財政収支見通しは、一定の仮定の下でのもの。予算編成の過程で実際の見通しが見えてくる。その中で積みあがったもの。「コントロール」とは額のキャップをかぶせることではなく、京プランの第二ステージ、生産年齢実質公債残高で2021年度以降増加させないということ。将来世代の税金を使ってのインフラ整備は、将来世代に跳ね返る。その負担が増えないようにコントロール。実質市債残高を900億円以内をめざし、平成30年度1000億円に縮減の見通し。

〇「必要な事業を積み上げている」というが、無展望な積み上げではないか。昨年予算市会における付帯決議で「投資の有効性や適格性と資金調達を的確に判断すること」との指摘が予算案編成に生かされているのか。「市債残高を増やさないのがコントロール」というが、2018年度投資的経費の財源構成に占める市債発行額は481億円(39・4%)で市債比率はこの20年間で最高。どこが縮減しているのか。
(→植村)起債には種類があるので市債発行率が一番多いという判断ではない。

〇いつも有利な市債というが国の成長戦略に乗らされたもの。有利な起債や臨財債など将来の地方交付税に措置されるというが、地方交付税総額が毎年減らされている中で、一般財源充当分が少なくなり、本来の社会福祉や市民サービスの予算が減っている。改めて、必要な事業であっても規模や時期など「身の丈に合った」ものに見直すべきではないか。今後予定されようとしている、北陸・リニア中央新幹線、堀川地下バイパス、府知事選挙の候補者が決まったとたんに突然降ってわいた9号線・1号線バイパス構想こそ「的確に判断して」見直すよう求める。  
(→植村)有利な起債があるから起債するのではない。個々の事業の必要性から出発して検討。同時に交付税措置とも密接にかかわっているのも事実。なかなか交付税の増額に結びつかないことは由々しき事態、声を上げていく。また、大規模事業については、広域的な基盤の確立、中長期的な京都市の基盤を支えるものとして先々のことを考え展開していく。その際、財政課題としていかにして軽減するかの立場で取り組んでいる。

〇無駄な事業はきっぱりやめるべき。かつて「建都1200年記念事業」の旗のもと、市債を大量発行して大盤振る舞いに大型公共事業を進めた結果、莫大な借金を抱え込み、財政非常事態宣言を出さざるをえなくなった歴史を繰り返してはならない。一方、事務事業見直しをおこない、予算案では身近な公共事業やスズメバチ駆除の自己負担額の値上げなど市民サービスが少しずつ削られて36億円にもなる。大規模公共事業は聖域にしながら市民サービス予算は削るという逆立ちした財政運営の見直しを求める。この点を指摘しておく。

〇国の文化基本戦略は「文化資源の保存とともに活用」と言っている。本来、保存と活用は矛盾しないし、対立するものではない。活用することによって保存のための財源を作り出すことはありうること。しかし、国は文化財保護法改正の目的を「文化財を経済振興の核とする」とし、文化庁京都移転に伴い新たに「文化資源活用課」が設置される。保存と活用のどちらに軸足があるか、活用の狙いがどこにあるか明確。その上で、本市文化市民局の「文化を基軸にした市政運営」方針のトップには「経済的付加価値の創出」があり、①文化に対する戦略的投資、②新たな経済的付加価値の創出、③文化の発展と経済成長の好循環、を掲げており、文化担当局長は「国の基本戦略と軌を一にした取り組みである」と認めている。「経済的付加価値の創出」とは「保全の費用を活用で賄う」レベルを超えて「文化で稼ぐ」「文化で儲ける」である。その認識があるか。
(→門川市長)話を聞いていて寂しくなった。フランスは芸術文化立国。それが国民の豊かさにもつながっている。文化、芸術、モノづくりに携わる人の生活を支えるために、大いに保全とともに活用している。漫画や映画に携わる人が元気になる、担い手が元気になることが大事。だから保全も活用も一体のもの。

〇今の答弁を聞いてこちらこそ驚いた。「文化で稼げ」と号令をかけたのは元地方創生担当大臣であり、「そうでない学芸員はがん」とまで言った。担い手の暮らしを楽にするための文化と言いながら、美術関係者の願いを無視して美術館使用料の値上げというのはいかがなものか。使用料の値上げがどうして美術関係者の豊かさになるのか。今議会には9つの美術家団体・個人が陳情を出している。その一つを紹介する。「利用料は2013年から15年にかけて1・5倍以上の値上げがあったばかり。出品料を抑え、展示に係る作業は出品者で賄い、入場料は無料にしてきたが、昨年とうとう出品料を値上げせざるをえなくなった。出品者には年金生活者が多く、出品料の上乗せは出品への意欲を失わせ、創作意欲をそぎ取り、多様な美術表現を失う」とある。この声にどう応えるのか。
(→村上副市長)文化は保存と活用が一体。決して経済的効果を求めるだけではない。大きな展覧会を呼べるようにするなど機能の向上をはかる。美術団体の声を無視しているわけでない。議決されたら丁寧に説明する。しかも使用料は他都市より低く設定。共催展収入、一般会計からの繰り入れ、カフェの収益などで使用料圧縮の努力していく。

〇京セラへのネーミングライツの売却、収蔵品モニュメントの切断破壊、に続く今回の値上げは、80年の歴史ある美術館の使命と役割の放棄である。憲法25条の「文化的な生活を営む権利、自治体の責務」の放棄でもある。断固、値上げ提案の撤回を求める。

〇世界の流れは、福島原発事故による脱原発やパリ協定(2015年)による脱炭素社会の実現の流れが主流となり、太陽光や陸上風力の発電コストが下がり、世界銀行総裁も「今後、原発への投資はおこなわない」と言明している。エネルギー問題は環境対策から経済的選択に発展し、世界は原子力や火力から再生可能エネルギーに大きく転換し始めている。本市でも、市民の「主体性任せ」の姿勢を改め、全国の先進事例に学び、オール京都市の体制をつくり、本市の地域特性を生かした再エネの抜本的拡大に足を踏み出すよう求める。
 克服すべきは、京都市が国に対して「できるだけ早い早期の原発全廃」を求めるという中途半端な立場であること。国会では共産党や立憲民主党など4党で「原発ゼロ法案」(運転している原発は直ちに停止する、原発再稼働は一切認めない、など)を提出した。今こそ、時期を明確にした原発ゼロ社会の実現を政府に迫るべきではないか。その立場を明確にすることによって、再生可能エネルギーの飛躍的拡大にもつながる。態度表明を求める。
(→岡田副市長)市会の決議を重く受け止めできるだけ早い原発の全廃に向けて努力する。

(更新日:2018年04月17日)